株式会社マネーフォワードは近年急成長を遂げているSaaS企業です。2015年には上場を果たしていますが、「ベンチャー企業で経営が安定していないのでは?」、「残業や休日出勤が多いのではないか?」といった懸念を感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はマネーフォワードの働く環境や福利厚生、就職難易度と対策などを調べて分かりやすくまとめました!これからマネーフォワードの企業研究を進めようと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
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株式会社マネーフォワードとは?
クラウド会計ソフトを提供する急成長SaaS企業
株式会社マネーフォワード(Money Forward, Inc.)は、日本を拠点とするFinTech企業です。2012年に創業され、個人およびビジネス向けのクラウドファイナンスサービスを提供しています。
同社は、個人の資産管理から企業の経理・会計業務の効率化まで、さまざまな領域においてユーザーに役立つサービスを展開しています。
ミッション
お金を前へ。人生をもっと前へ。
「お金」は、人生においてツールでしかありません。
引用:マネーフォワード
しかし「お金」とは、自身と家族の身を守るため、また夢を実現するために必要不可欠な存在でもあります。
私たちは「お金と前向きに向き合い、可能性を広げることができる」サービスを提供することにより、ユーザーの人生を飛躍的に豊かにすることで、より良い社会創りに貢献していきます。
ビジョン
すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる。
オープンかつ公正な「お金のプラットフォーム」を構築すること、本質的なサービスを提供することにより、個人や法人すべての人のお金の課題を解決します。
引用:マネーフォワード
バリュー
User Focus
私たちは、いかなる制約があったとしても、常にユーザーを見つめ続け、本質的な課題を理解し、ユーザーの期待や想像を超えた価値を提供します。
引用:マネーフォワード
Tech & Design
私たちは、テクノロジーとデザインこそが、世界を大きく変えることができると信じています。
引用:マネーフォワード
テクノロジーとデザインの力を最大限に生かし、ユーザーに新しい価値を届け、社会を前に進めていきます。
Fairness
私たちは、ユーザー、社員、株主、社会などのすべてのステークホルダーに対してフェアに誠実に向き合い、オープンマインドであることを誓います。
引用:マネーフォワード
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サブスクリプションモデルで将来性の高いビジネスモデル
マネーフォワードはクラウド会計ソフトに代表されるバックオフィスSaaSがメインプロダクトで、会計のみならず、請求書、給与、勤怠、年末調整など幅広くプロダクトを提供しています。
2015年の上場以来赤字が続いていますが、これはSaaSのビジネスモデルの特性によるものです。SaaSは売上成長=ユーザー獲得が最優先され、人件費や広告費が先行投資されるため、赤字が先行します。サブスクリプションモデルで継続的に収益を得るSaaSは、解約されない限り収益が発生し続けるからです。
SaaSビジネスを評価するためには、1年間の収益予測を示す指標であるARR、アカウント/ユーザーあたりの平均収益を示すARPA/ARPU、一定期間におけるユーザーの解約率を示すチャーンレートなどを確認し、事業成長性を評価することが大切です。
急成長市場で高い成長率を維持
SaaSビジネスで最も重視される指標は、年間の経常収益を示すARRです。マネーフォワードのARRは2023年5月時点で198億6000万円となっており、これは国内SaaS企業の中でもトップクラスです。
また、ARRの成長率は前年同期比で42.1%と高く、国内トップクラスのARRを誇りながら高い成長率を維持しているポテンシャルの高い企業といえます。
マネーフォワードが高い成長率を維持している理由の一つは、市場が急成長している点があげられます。2023年度の国内SaaSの市場規模は1.2兆円となっていますが、これは3年前の予測と比較すると1.5倍に膨らんでいます。
このうちマネーフォワードの事業ドメインである「業務システム」カテゴリの市場規模は2870億円で、こちらは3年前の予測と比較して1.9倍となっています。特に財務・会計ソフト、人事・給与ソフトの市場の伸びが大きく、事業成長の追い風となっています。
また、コロナ禍におけるリモートワークの普及や、法改正に伴うペーパレス需要の高まりによって、SaaSプロダクトへのニーズが増加している点も成長を後押ししています。
有料課金アカウントあたりの平均収益を示すARPAも年々向上しており、前年からの成長率は17.6%となっています。
これは、マネーフォワードが掲げている成長戦略の一つである、コンポーネント型ERP戦略に基づくクロスセルが奏功しているためです。
コンポーネント型ERP戦略とは、個々のプロダクトが単体でも機能する一方で、API連携によって各プロダクトを相互連携し、経営に必要なデータを一元管理できるERPとして機能させる戦略です。
従来の統合型ERPは、1つのシステムで経営に必要なすべての業務範囲をカバーしているため、新たな機能やシステムを導入する際は既存システムを大きく入れ替える必要性が生じ、導入のために大きな手間とコストがかかっていました。
コンポーネント型ERPでは、単体でも機能するプロダクトをAPI連携によって組み合わせるため、既存システムを残したまま緊急性の高い機能を備えたプロダクトを導入し、将来的にシステム全体の入れ替えを検討するといった、柔軟な対応が可能になっています。
マネーフォワードはコンポーネント型ERP戦略に基づき、中堅企業向けのプロダクト拡充・機能開発に注力しており、クラウド請求書Plus、クラウド連結会計、クラウド人事管理、クラウド年末調整といったプロダクトを次々とリリースしてきました。
プロダクトラインナップの充実によって中堅企業ユーザー1社あたりの平均課金プロダクト数は1.6から2.4と1.5倍に伸びており、中堅企業ユーザーのARPAを前年比1.2倍に押し上げています。
解約率を示すチャーンレートはその年によって変動が見られますが、概ね1%程度と優秀な水準で推移しており、ARRを押し上げる要因になっています。
市場成長に伴って将来性抜群!他社に先んじたユーザー獲得がカギ
会計ソフトのクラウド化率は30%程度と市場にはまだまだ成長余地が残されており、マネーフォワードは将来性のある企業といえるでしょう。
マネーフォワードの強みの一つは、クラウド会計ソフトのマネーフォワード会計Plusを軸としながら、人事・給与・経費・請求書など様々なサービス群を有しているため、1社で幅広い提案が可能な点にあります。
しかし、競合他社も同様のプロダクトを提供できるケースが多く、プロダクトそのものでの差別化が難しいのが現状です。一度プロダクトを導入してもらえれば解約されることはほとんどないため、どこまで他社に先んじてユーザーを獲得できるかが重要になるでしょう。
マネーフォワードは、トップラインを伸ばすために法人バックオフィス向けSaaSのARR成長を優先し、ユーザーの獲得を最優先目標としてコンポーネント型ERP戦略を推進していくこととしています。
エンジニア採用強化によって開発力を高め、中堅企業の多様なニーズに応えられるようなサービス群を用意し、導入に至ったプロダクトを起点にコンポーネント型ERPを構築することができれば、競合が模倣困難な差別化を図ることができるでしょう。
マネーフォワードの待遇や基本的な労働環境を確認
平均年収647万円、エンジニアは新卒で700万円を超える可能性も
マネーフォワードの平均年収は647万円となっており、一般的な企業よりも高い水準です。また、新卒初任給はビジネス職で年収400万円程度、エンジニアは500万円~700万円程度となっています。
残業はやや多めだが、問題視するほどではない
平均残業時間は21時間~34時間程度です。大手転職サービス「doda」が実施した調査によると、2022年における国内の平均残業時間は1ヶ月22.2時間ですので、マネーフォワードは一般的な企業よりも残業がやや多いと言えるでしょう。
しかし、労働基準法で定められた残業時間の上限である45時間とは開きがあり、問題視するほどの労働時間ではないと考えられます。
有休消化率70%超!年間で140日近く休めるメリハリの効いた職場環境
年間の平均有休取得日数は11.9日、有休消化率は74%程度となっています。厚生労働省が行った就労に関する調査では、国内企業における有休消化率は58.3%とされており、マネーフォワードは一般的な企業と比較して有休を取得しやすい企業であると言えます。
また、一般的には入社から半年後に有給休暇が付与されることが多いですが、マネーフォワードでは入社初月から5日間の有休が付与されますので、急な体調不良などに対応することもできます。
土日祝は完全に休日であることに加えて、夏季休暇3日・冬期休暇2日も別途取得することができますので、年間で140日近く休むことができる環境です。
全社員がリモートワーク可!フレックス併用で働きやすい
マネーフォワードでは全社員がリモートワークで働くことが可能で、平均して週1回しかオフィスに出勤する必要がありません。加えてフレックスタイム制も導入されており、10:00~15:00のコアタイム以外は働く時間を自由に決めることができます。
また、デザイナーやエンジニアは裁量労働制で、より柔軟に働くことが可能です。
マネーフォワードの社内制度や福利厚生
FinTech企業らしく、資産形成に関する制度が充実
マネーフォワードはFinTech企業らしく、社員の資産形成をサポートするために独自の制度とプログラムを提供しています。
従業員持株会で自社株式の購入が可能
従業員持株会制度を導入しています。毎月の給与から拠出金を控除することで、会社の株式を購入することができます。さらに、拠出金に対して15%の奨励金も支給されます。社員は自社の成長に直接参加し、将来の成果にも還元される投資の機会を得ることができます。
確定拠出年金制度で将来の資産運用を支援
毎月の給与から一定の拠出金を控除して、社員が積み立てる確定拠出年金制度を提供しています。この制度を利用することで、将来の資産形成と老後の準備を行うことが可能です。拠出金分は非課税となり、節税メリットも享受できます。
自社ならではの福利厚生!マネーフォワードMEプレミアム無料クーポン
自社が提供する個人向け家計簿・資産管理ツール「マネーフォワードME」のプレミアム無料クーポン1年分がもらえます。クーポンを利用することで、社員だけでなく社員の家族もプレミアムサービスを利用することができます。
グレード制で成長目標が明確に!社内公募で幅広いキャリア選択が可能
マネーフォワードは、その独自のキャリア形成支援プログラムにより、従業員のスキルアップと成長を積極的にサポートしています。従業員が自身のポテンシャルを最大限に引き出し、次のステップへ進むための仕組みを整えています。
職種別グレード制度で自己成長の指針を確認できる
職種ごとに設定されたグレードに基づく評価が行われます。この評価によって、社員は自身に求められる役割やスキル、次のステップまでに何が不足しているかを把握することができます。年に2回の評価が行われ、成長を実感することができます。
社内異動公募制度で柔軟なキャリア選択が可能
異動希望部署への自己応募が可能な内部公募制度が存在します。年に2回、各部署が社内向けに公募を行い、社員は自身の希望や能力に応じて応募できます。活発に利用されており、毎回複数名の異動実績があります。社員は異なる部署での経験を積むことで、多様な視点を得ることができます。
テックカンファレンス・コミュニティへの参加支援で学習機会が豊富
マネーフォワードは、国内外のテックカンファレンスやコミュニティのスポンサーとなったり、出展をしており、会社が参加費用を負担しています。社員は最新の業界動向や技術トレンドを学び、社外のエキスパートと交流する機会を得ることができます。
Leadership Forward Programで次世代リーダーを目指せる
リーダーシップを目指す社員向けには、「Leadership Forward Program」というプログラムが用意されています。このプログラムは、事業責任者やCxOを目指すメンバーを対象に、座学だけでなく実践的なワークショップを通じてリーダーに必要なスキルやマインドセットを養成するものです。これにより、組織の中でのリーダーシップを担う能力を高めることができます。
婦人科健診や予防接種は会社負担!万一の際の相談窓口も整備
マネーフォワードは、社員の健康と福祉を大切にしており、健康増進を支援する制度や体制を幅広く整備しています。その取り組みは、社員の生活の質向上と仕事との調和を促進するための一環として展開されています。
婦人科健診やインフルエンザ予防接種も会社がサポート
通常の定期健康診断に加えて、女性の健康をサポートするために、婦人科健診も会社負担で受診できる仕組みが整えられています。社員は自身の健康状態を把握し、予防や早期発見に努めることができます。インフルエンザ予防接種も、会社負担で受けることができる制度が提供されています。
メディカルアシスト&ファストドクターで万一のときも安心
社員が病気やけがに関する悩みを抱えた際、24時間365日電話で相談できる「メディカルアシスト」サービスが提供されています。さらに、夜間や休日に往診やオンライン診療を受けられる「ファストドクター」が導入されており、社員はいつでも安心して医療相談を行うことができます。
産育休ガイドブックで安心して産育休を取得できる
妊娠や出産といったライフステージの変化を迎える社員をサポートするため、「産育休ガイドブック」を作成し、仕事と家庭の両立を実現するための情報と支援を提供しています。
選考フローと難易度
選考フローは面接4回でやや長め
マネーフォワードの選考フローは以下の通りとなっています。
ビジネス職は一般的な選考フローと大きな違いはありませんが、予定されている面接回数が4回とやや長めの選考フローになっています。
エンジニアは応募段階でコーディングテストが課されます。現状のスキルに不安のある人は、プログラミング問題を解ける問題集やWebサイトで対策しておきましょう。
そして、最も特徴的なステップが英語審査です。マネーフォワードでは2024年を目途にエンジニアの社内公用語英語化を進めており、新卒採用においても一定の英語力が求められます。TOEIC500点相当以上の資格がない場合は、別途マネーフォワード指定の試験を受験する必要があります。
デザイナーは書類選考でポートフォリオの提出を求められますが、それ以外はビジネス職とほぼ同じ選考フローになります。
人気の高いSaaS企業で選考の難易度は高い
マネーフォワードの選考難易度は高いと考えられます。IT業界は就活生からの人気が高く、その中でも成長性の高いSaaS業界は人気の高い業界であるため、多くの応募が集まるでしょう。
また、選考フローは4回の面接が予定されておりやや長めとなっているほか、エンジニアの選考では英語審査があるため、一般的な企業の選考対策だけでは十分とは言えないので注意が必要です。
選考対策は自己分析が最重要!早めに対策を始めよう
書類選考/エントリーシートの対策は就活エージェントの利用がおすすめ
内定獲得のためにまずは書類選考を通過しなければいけません。エントリーシートや職務経歴書を作成する際、自分の何をアピールすればよいか悩んでしまうことも多いですよね?
しかし、きちんとポイントを押さえることで、自分に特別な経験がなくても他の候補者と見劣りしないエントリーシートや職務経歴書を作成することが可能です。
自力でエントリーシートを作成するのが難しい場合は、就活エージェントを利用するのがおすすめです。就活エージェントを利用すれば、専任のアドバイザーがプロの目線でエントリーシートを添削して、選考通過の可能性を高めてくれます。
下記の記事におすすめの就活エージェントをまとめましたので、他の就活エージェントについても知りたい人は参考にしてください。
適性検査の対策はしっかり時間を確保して着実に力をつけよう!
マネーフォワードの選考では適性検査が行われます。適性検査は時間をかけて対策することで着実に得点を稼ぐことができるステップです。コツコツ準備するのが苦手な方も必ず対策して臨みましょう。
代表的な適性検査はSPIです。下記の記事に対策の進め方とおすすめの対策本をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
面接対策では自己分析が大切!ツールを活用して効率的に対策しよう
面接は最も重要かつ対策の難しいステップになります。
面接官から評価を獲得するために最も重要なのは自己理解です。面接では多くの場合、過去のエピソードを掘り下げることでその人物の行動の裏にある思考を読み取り、自社においてもどのような行動が再現されそうかを読み取ろうとしています。
そのため、自分がなぜその行動を選択したのか、論理的に説明することで説得力が生まれ、合格に近づくことができます。
自分の行動を説得力を持って伝えるために必須となるのが自己分析です。自己分析はやったつもりでも不十分なまま面接に臨んでしまっているケースがとても多いので、しっかりと時間をかけて行うようにしましょう。
面倒な自己分析が捗るおすすめの自己分析ツールを下記の記事にまとめましたので、気になる方は参考にしてください。
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